不勉強でしたが、この記事に少し興味を持ちました

 

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180718-00000040-jnn-bus_all

→(7/30追記)三菱UFJ信託銀行が情報銀行に進出、という記事

 

面白いとは思うんですが、「世界の流れと同調していますか?」と確認させていただきたいところ。

 

信託銀行の強みとして、秘匿性の高いデータベースなり大規模なサーバーなり、セキュリティに強い要員が挙げられる、とでもいうのでしょうか?

「アプリ、ですよ」というのも。。うーん。

「情報銀行」などと大きなことを言いながら、大規模な集約化したシステムを考えているわけではなく、あくまでもアプリケーションでこちょこちょと、集めた行動履歴とビッグデータをウェブ上で見れますよ、という程度のシステムを提供する、という話なんでしょうか。

信託銀行の強みとして、信託管理、という概念上のスキームを持つのは理解するし、ある種、そういったスキームの活用は理想的に思わないでもないけれども、それを実際に実行できるかどうかが重要なわけで。

むしろ今は、IoTに係る個人情報と、信託銀行や金融機関の接点って、ほぼ無いのではないでしょうか?

記事には商品の購買履歴や健康に関する情報、と書いていますから、必ずしもIoT絡みではなく、クレジットカードなど決済系の情報のことなのか?

よくわかりませんが、すでに様々なIT企業が、特に大げさな表明をせずに(それこそ金融機関などのデータも使って)行ってきたようなこと(クレジットカードの利用履歴などビッグデータを使った各種仮説検証など)を、後追いでやろうということなんでしょうかね。苦言を呈せば、もしそうなら、信託銀行という信用の高い看板をベースに単なる異業種圧迫をしようということで、全く評価できないです。

あるいは、裏で“お上”の方で、こういった業務を信託業の一環のような立ち位置にして、今後、他のIT企業などのIoT情報の管理の法的位置づけを、形式的だけでも信託銀行(会社)に集約化し、金融検査でお上が把握できるようにしよう、ということなのでしょうか。実態はIT企業が管理を任されるとしても。。。悪くない気もする反面、それはある種の中国化(?)と言えるのかもしれないですね。

「情報銀行」でwikipediaを見ると・・・なるほど。EU側の反AGFA(Google、Facebook、Amazon、Apple)・巨大IT企業的な文脈でも使われているんですね。まあ、この記事で“情報銀行を国がコントロールする作戦”まで見越すのはさすがに先走りすぎなので、あくまで現状分かっている情報をもとに、再度、個人の感想を述べると・・・。

やはり、「こういった業務を信託銀行がやる意味は有るんでしょうか?」「既存のIT系企業に比べて(7/30追記:信託銀行の)優位性が高いところはどこなのでしょうか?」という疑問。

そして、もし世界の趨勢を無視した流れならばうまくいかないのではないか、ということ。「情報銀行」という名称が取りざたされているからといって、日本のガラパゴス生態系の中での“銀行”の生き残りの手段に使わるだけでは、なんというか、切ない気がします。

むしろ、本気で国が「情報銀行」の位置づけを定めてそれを世界の潮流に据えたい、という気持ちまで抱いているなら(?)、いっそIT系(フィンテックの流れで銀行が作る子会社でも別に構いませんが)主導のムーブメントにした方が面白いかもしれないし、自分的には好感が持てるのですが。

日本の大企業やその連合体の“看板”の下の大政翼賛会的な動きは、何というか、時代に合わない気がいたします。

 

<7/19追記>

・少しググって調べたが、どうやら、このあたりに繋がる話なのかな。今んとこ管轄は総務省と経産省ですね。

http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin01_02000247.html

・参加メンバーはともかく、やっぱり本質的に銀行(あるいは信託銀行)って関係ないんじゃ? という気もします。機能的にあえてそういう呼び方をするだけで。勿論、行政上は金融行政の体系を利用して仕組みを構築させたいのかな、という意向もやはり裏読みできるかな? (今のところ、金融庁あたりはメンバーにはいないですが)

・素人考えですが、個人のIDを一元化してかつ各種行動データを集約化してビッグブラザー的な(?)管理を目指すより、電子署名のような形態でかつ認証制みたいにはにできないのかな、と感じたのですが。。

・今の考えでは、国(が指定する第三者機関)が認定した情報銀行が信託情報を一元的に管理する、となっていますが、そうではなく、データそのものに特定の認証コードを付与させて、後は自由に流通させる、という考えなのですが。。

—情報収集の入口で、企業が個人の許諾を得て取得したID、各種履歴データに認証スタンプのようなデータを付随させる

—個人を特定するIDは各企業ごとにユニークに決めて、かつ、接続した他社データとの紐づけも可能だけれど、企業間でIDの変換が明かされていなければ、特に拡散する恐れはない(とはいえ、何らかの規制をかけなければ無理かな?)

—すでに情報収集を先行させているAGFAやT-ポイント(TSUTAYA)などは、後追いで個人からの許諾を得る ⇒非常にハードル高そうですが

—だったらブロックチェーン技術を、、とか言いたいですが、詳しくないのでやめときましょう

【結論】やっぱり、世の中は大きく変わっていこうとしていますね。変化を貪欲にチャンスと捉え、その中で自分に何ができるか、見定めていきたいと思います。いくつになっても勉強を!ということでしょう。