この間、以下の記事を書いた。その中で、“官民一体となって”という言葉に対し、ややアレルギー的ともいうべき反応をしてしまったかもしれない。

『データ覇権争いと日本』からの雑感

 

経団連の提言『デジタルエコノミー推進に向けた統合的な国際戦略の確立を』には、以下のような文章がある。「デジタルエコノミーは、世界の経済成長を牽引する一方、既存産業を破壊するデジタル・ディスラプションを起こしている」「すべての既存企業は、自らも変革に対応・先導しなければ(中略)、一気に市場を奪われることになる」「我が国としても、次代を担うベンチャー企業の創出・育成に国を挙げて取り組みつつ、既存のあらゆる企業が破壊に対応し、デジタル革新を遂げなければならない」

その通りで、視点は正しいと思う。ただ、だからと言って、“前向きに変わろうとしている人たち(主にベンチャー)”を虐げ、“変わりたくないと言ってる人たち(主に大企業のオジサンたち)”をことさら優遇しないでね、ということを言いたかったに過ぎない。なにせ、「経団連」だもの。

あと、“次代を担うベンチャー企業の創出・育成に国を挙げて取り組み”の中に、上から目線の恣意的な選別が含まれるようではよくないんじゃない? という気もしたので、それも記録しておく。

自分がオジサンだからわかるが、今、オジサンたちが一番、時代の変化に戸惑っている。でも、現状にしがみつくのでなく、また、ことさら若いパワーに蹂躙されるのでなく、真摯に変化に向き合う姿勢が必要なのだと思う。偉そうに書いてしまい、やや気恥ずかしいが。